中国語で敷金・礼金は?中国【不動産賃貸】基礎知識と中国語表現3場面

こんにちは。AYAです。

皆さん、中国で部屋を借りたことがありますか?

私は中国に子供のころ、留学時代に住んでいたことがあったのですが、隣の国とはいえ、住居の造りや文化・慣習などは異なるものです。

そこで今日は中国の住宅賃貸事情とその時に必要な中国語表現についてご紹介していきます。

皆さんが将来中国に住むことがあった時、もしくは中国の方とご近所づきあいをすることになった時に、この記事が役に立てば幸いです。

中国の賃貸住宅事情

中国の賃貸住宅の特徴をいくつかご紹介します。

①家具付き物件が当たり前

別の記事でも書きましたが、中国の物件は家具が元からついているので、短期間の滞在や引越しを見据えて数ヶ月〜1年程度の滞在予定の方にとっては身軽に移動できて非常に便利です。

具体的に何があって何がないのかというと、大体以下の家具は揃っています。
(ついでに中国語で何というかを記載するので、学習にお役立てください。)

  • テレビ  电视 diànshì
  • ベッド 床 chuáng
  • ソファ 沙发 shāfā
  • 冷蔵庫 冰箱 bīngxiāng
  • 洗濯機 洗衣机 xǐ yī jī
  • カーテン 窗帘 chuānglián
  • ダイニングテーブル 餐桌 cān zhuō

なので、大きなものは自分で買わなくても済むケースが多いです。

一方、細かいものはないことが多いため、下記のようなものは自分で購入する必要があります。

・食器
・カトラリー
・フライパン、鍋などの調理器具
・トースター、炊飯器など調理家電(あることもあります。)
・ドライヤー、ヘアアイロン
・バスマット、バスタオル

これらのものは自分で買う必要があります。

片手で持てるものは自分で準備する、と言ったら判別しやすいでしょうか。

安いものであればそんなに値が張らないのでご安心ください。

②敷金・礼金の概念

(1)中国に敷金・礼金はあるのか

敷金・礼金とは言わず、中国では基本的に契約時に1か月分の保証金と3か月分の家賃を支払います。

日本の敷金に近いのが保証金(押金yā jīn)です。

日本の不動産を借りる際のように、オーナーと交渉することもできなくはないですが、中国の不動産は日本と違い貸主有利ですので、お願いして聞いてくれたらラッキー、ぐらいの気持ちで交渉するとよいでしょう。

条件は「2か月分の保証金と3か月分の家賃」「3か月分の保証金と1か月分の家賃」など、

大家さんや物件によって異なることもありますが、少なくとも契約時に家賃4、5か月分の金額を用意する必要があります。

後述しますが、中国は都市部はかなり家賃が高いので、相当の金額を用意しておく必要がありますが、留学生やインターンシップなどの若い方は最初はルームシェアで暮らし始める方も多いです。

(2)保証金(押金yā jīn)とは

保証金(押金yā jīn)は日本でいう敷金のような役割で、ホテルのデポジットのようなものです。

契約期間を過ぎて引っ越す場合は返金されるのが一般的です。

家具や壁紙など何かを破損してしまった場合は、ここから費用が支払われ、退去時に差額が返金されます。

中にはいざ退去時になったらオーナーが保証金が返金してくれないというトラブルがあることもあるので、慣れない中国であっても、いい仲介業者、いいオーナーを探し見定めることが大切です。

最近は日本語の通じる不動産業者や、日本の不動産賃貸業者が中国に支社や店舗を構えていることもあります。

不便やトラブルがあってからの対応も日本と比べて遅いので、最初から悪い物件をなるべく避けられるよう、信頼のおける業者さんを選びましょう。

参考までに、中国・中華圏各地に支店のある日本企業のサイトを掲載します。

アパマンショップ:上海・広州に対応

エイブルネットワーク(北京店):北京、上海、天津、広州、新鮮、台湾(台北)、高雄、香港に対応

さらに調べてみると、ほかにもたくさん中国に居住する日本人向けの賃貸物件情報サイトは多数出てきます。

私が子供のころや留学生時代は賃貸仲介の日系企業など進出していなかったので、便利な時代になったんだなぁと驚きました。

それだけ中国に進出する日本人も多いということですね。

ちなみに、礼金という概念はありません。礼金は家主へのお礼といて支払う金額ですが、日本でも地域によってはこれは取らない賃貸物件も増えているようですね。

(よく考えると今の時代にはあまりそぐわない不思議な文化ですよね。)

③中国大都市の家賃相場は?

ここからは、これから中国で生活を始めようとする方がまず調べるであろう。中国の家賃について少し触れていきます。

ひとことに中国の家賃といっても中国は広いので当然地域によって異なります。

今日は日本人が多く、上海と北京の家賃を東京の23区でも人口が多いエリアと比較したいと思います。

(1)上海の家賃相場

まず、先ほどご紹介したエイブルネットワークさんのサイトで上海でも日本人に人気のある长宁区の3LDKで調べてみましょう。

相場は28,000元〜35,000元(約59万円〜75万円)程度のようです。

設備としてはプールやテニスコート、キッズスペース、ジムなどがあることが多く、
日本人用スーパーなども敷地内にある物件も多いです。

(2)北京の家賃相場

次に、首都北京を見てみましょう。

同じく日本人に人気のエリアで同じ3LDKで調べてみると、

30,000元〜45,000元(約62万円〜96万円)程度が相場でした。

上海よりさらに高いですね!

(2024年4月18日現在のレート1元21.31円で計算)

(3)日本との比較

最後に東京都の家賃と比較してみましょう。

今回は東京都内でも人口が一番多い世田谷区で調べていきます。(かなりざっくりの私の主観になりますが、上記の北京、上海のエリアと似たようなエリアで比較しています)

日本の大手不動産検索サイトのSUUMOとHOMESで「世田谷区 3LDK」で検索してみ他結果、25~35万円ほどがボリュームゾーンですので、比較すると中国の大都市の家賃は東京より高いといえますね。

都内でも一番家賃相場の高い港区で60〜90万円程度なので、上海や北京で暮らそうと思うと港区と同じくらいの費用が掛かると思っておいたほうがよいでしょう。

もちろん、今回調べた上海・北京の情報は日本人向けサイトであるため、日本人(外国人)向けの物件が中心に掲載されていると考えられるため、探せばもっと安い物件はあると思います。

しかし、日本人が家族で居住するとなるとこれくらいの費用が掛かると思っておかれるとよいでしょう。

今回はサイトに掲載されている物件を調べただけなので状況や時期によっても出てくる物件は変わってくると思いますし、もちろん築年数や駅徒歩距離、面積によっても変わってくるのですが、こういったサイトで日本にいる間にも日本語で物件を調べることができると思うとかなり便利ですよね。

今後中国で暮らす予定のある方はコスト計算のため事前にリサーチしておくといいでしょう。

中国語中上級者の方は中国の賃貸不動産検索サイトも併せて見てみると掘り出し物件に出会えるかもしれません。

1. 賃貸中国(房天下) – 中国最大の不動産検索サイトで、売買物件や賃貸物件を幅広く取り扱っています。

2. 安居客(安居客房产)– リアルタイムで賃貸不動産情報を提供し、地域別に検索することができます。

3. 房多多 – 広範な選択肢を提供し、ユーザーが簡単に賃貸不動産を検索できるようにしています。

これらのサイトやアプリは中国で広く利用されており、賃貸不動産を探す際に便利なツールとなっています。

中国語の勉強や経験にもなりますが、手続きなどで日本語が使えない可能性が極めて高いので、初めて中国で部屋を借りる方はまずは日本語の使えるサイトで検索することをお勧めします。

10年ほど前に流行ったドラマ『欢乐颂 Ode to Joy』でも、上海で会社勤めの女の子3人でルームシェアしている様子が描かれています。
一方で同じフロアの別の部屋で一人暮らしできているのは外資系のエリートバリキャリ女性と、お金持ちのお嬢様…

ドラマからも中国の家賃がいかに高いかがうかがえますね。

『欢乐颂 Ode to Joy』については、こちらの記事にもまとめていますので併せてご覧ください。

賃貸時に必要な表現

では、中国語の表現をいくつか紹介ます。
ぜひ声に出して練習してみてくださいね。

①物件の資料請求

(1)物件の空き状況を問い合わせる

A:请问,今天网站上列出的 XX 还能租吗?qǐng wèn jīn tiān wǎng zhàn shàng liè chū de XX hái néng zū ma
(すみません、サイトに今日掲載された○○はまだ空いていますか?)
B:是的,现在还能租。 您想预览一下吗?shì de xiàn zài hái néng zū nín xiǎng yù lǎn yī xià ma
(はい、まだ空いています。内見を希望されますか?)
A:好的,谢谢。hǎo de xiè xiè
(はい、お願いします。)

(2)駅からの距離を尋ねる

A:从地铁站步行需要多长时间? cóng dì tiě zhàn bù xíng xū yào duō zhǎng shí jiān
(駅から歩くとどれくらいかかりますか?)
B:大约需要 10 分钟。 dà yuē xū yào shí fēn zhōng
(おおよそ10分程度です。)

②物件内見

(1)築年数を訪ねる

A:这栋楼有多少年历史了? zhè dòng lóu yǒu duō shǎo nián lì shǐ le shí wǔnián le
この物件は築何年くらいですか?

B:15 年了。shí wǔ nián le
(築15年です。)

(2)保証金を尋ねる

A:押金是多少?yā jīn shì duō shǎo
(保証金はいくらですか?)

B:押金相当于三个月的房租。yā jīn xiāng dāng yú sān gè yuè de fáng zū
(家賃3か月分です。)

(3)家賃交渉をする

A:我希望能减免一点房租。wǒ xī wàng néng jiǎn miǎn yì diǎn fáng zū
(家賃を少しまけて欲しいのですが。)

B:这可能很难,但让我来增加一件新家具吧。
zhè kě néng hěn nán dàn ràng wǒ lái zēng jiā yí jiàn xīn jiā jù ba
(それは難しいことですが、一つ新しい家具をつけましょう。)

③契約を交わす

(1)契約書にサインをする

A:现在,请在这里签字。xiàn zài ,qǐng zài zhè lǐ qiān zì
(では、ここに署名をお願いします。)

B:我已经写好了。wǒ yǐ jīng xiě hǎo le
(はい、書けました。)

(2)支払い方法を確認する

A:您希望如何付款?nín xī wàng rú hé fù kuǎn
(支払いはどのようにしますか?)

B:请开具公司账单。 负责人会与您联系。qǐng kāi jù gōng sī zhàng dān. fù zé rén huì yǔ nín lián xì
(会社に請求してください。詳しいことは担当者から連絡します。)

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いかがでしたでしょうか。
これから中国で賃貸をする予定のある方、

お隣に中国人が越してきたが、どんな感じなんだろうと興味を持った方などに、この記事がお役に立っていれば幸いです。

今回出てきた表現を実際に使う機会があったら、ぜひ積極的に使ってみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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AYA

愛知県名古屋市出身。父親の駐在で90年代に中国に4年滞在するも、ほとんど話せるようにはならず帰国。中1で帰国後は独学で中国語学習を続ける。大学では中国語を専攻し、2008年に上海外国語大学へ1年留学。卒業後は日本で会社員をしながら学習を継続中。旧HSK10級。HSK6級。中国語検定準1級。

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