【中国語】台湾のスラングと流行語21選!意外で面白い言葉がたくさん!

こんにちは!中国語学習者のまてぃです!

教科書や映像作品でも知ることのできないのがスラングや流行語。私も台湾に滞在していた時、辞書やネットで調べてもなかなか出てこない単語や表現に頭を悩まされました。

日常会話でもスマホなどを使ったチャットでも特有の言い回しなどがあり、友人に尋ねると、その言葉の起源には外国語があったり、少し変なものもあったりと面白かったです。

そこで今回は、私が台湾でよく見聞きしたスラングやネット用語を起源や元ネタなどと合わせて紹介していきたいと思います。

流行語は最新のものをお届けします。台湾人と話す機会があったらぜひ使ってみてくださいね!では、いきましょう!

1)別の言語が起源になっているスラングと流行語

最初に、台湾語や日本語、英語などが起源とされているスラングから見ていきます!

①台湾語(閩南語)から来ているもの

まずはじめに、元々台湾で古くから使われている言語、台湾語を起源としたスラングを紹介します。

ㄟ(ei)

これは台湾語でそのまま、「の」を意味する注音記号です。日常会話だけでなく、スマホなどで友人と会話するときやネット上で文章を書くときは「的」という漢字を使用する代わりに、「ㄟ(ei)」が使われます

ㄎ一ㄤ (kiang)

台湾語でお酒の瓶が割れた時の音を表す言葉です。お酒を飲みすぎて暴れた人が瓶を割ったというシチュエーションから生まれたスラングだそうです。(諸説あり)

主に、壊れた、普通の人はしないようなことをしているという意味合いを持ち、具体的にはお酒を飲みすぎた状態などで使われます。

歸剛欸(guī gāng ēi)

これは台湾語で一日中という意味の言葉です。

元々はSNSで流行した1本の動画が由来となってできたスラングで、呆れたというような意味合いで使われます。元の動画は、海辺にうち上げられてしまったクラゲとそれを海にかえしてあげようとする男性をメインに切り取られています。男性がクラゲ傘の部分を持ち上げると、傘の部分のみが取れてしまい、クラゲが助からなくなってしまいます。

そのクラゲに顔をつけてナレーションした動画でが出回り、「お兄さん。俺たちは今までに何の面識もなかっただろう?互いには何の恨みもないはずだ。なのになぜ、俺の頭を取ろうとしたんだ?」と言った後に、男性に向けて放った一言がこの言葉でした。

「歸剛」には、一日中という意味以外に、仕事をせず他人に迷惑をかけることだけに力を入れている人という意味もあります。そのため、「一体何をしているんだ」というような意味合いで相手の行動に呆れた時などに使われるようになりました。

②日本から来ているもの

続いては日本語を起源としたスラングを紹介します。

挖苦挖苦(wā kǔ wā kǔ)

2022年日本国内で一世を風靡したアニメ作品、「SPY×FAMILY」が由来となっているこの言葉。台湾でも昨年同時期に「SPY×FAMILY間諜家家酒」という名で大流行しました。その中の登場人物である幼い女の子アーニャがワンシーンで「ワクワクッ」と喜ぶ姿が可愛かったことから、このセリフも大流行しました。

意味は日本語と同じで、中国語では「期待」などの代わりに使われるようになりました。

繭居族(jiǎn jū zú)

こちらは、引きこもりを意味する言葉です。

引きこもりという言葉が台湾で少なかったこと自体が驚きでしたが、2022年の流行語にもランクインしたのがこちらの言葉でした。コロナの影響もあり、新しい概念が入ってきて生まれたものとされています。

日常会話だけでなく、ニュースや新聞記事でもみられる単語なので、老若男女関わらず認知が広いスラングとなっています。

親日の台湾ならではかもしれないスラングがこちらの「の」です。

はっきりとした起源は定かではないですが、日本語の中でも特徴的な形をしていて覚えやすかったのか、日本の雰囲気を出すために使っているのか、街中のお店の看板や広告で見かけることがとても多いです。特に中国語の単語の間に「の」をつけた表現が多いです。

実際に台湾人の方に尋ねても、意味は理解していますが、発音は知らない方がほとんどでした。

③英語から来ているもの

最後に帰国子女や海外留学者が多い台湾ならではの英語由来のスラングを紹介します。

有fu

「有氣氛」など雰囲気があると表す際に使われるスラングです。元々はfuの部分はfeelingから来ているのですが、英語でそのまま発音すると長いことから、どんどん短くなっていき、fuの1音だけが残りました。具体的には高級感や雰囲気のあるお店を見た時に使われます。

hold住

「 控制好」など、踏ん張る、粘るなどを表すときに使われるスラングです。表記ではholdと住(zhù)とされていますが、実際に発音する際には、houzhùのように発音されることが多いです。

励ます意味も含まれていることから、相手に対して発する時には加油とセットで使われます。

不care

「不在乎」など気にしていない、気にならないなどを表す時に使われるスラングです。この時の不は三声(bǔ)になります!少し注意しながら発音するとよりネイティブらしい発音ができます!具体的には少し突き放すようなニュアンスがあるため、使われる場面は限られます。

2)オンライン上で使われるスラングと流行語

さて、今までは口語と書き言葉どちらでも使われるスラングを紹介してきましたが、続いてはネット上で書き言葉としてのみ使われるネット用語を紹介していきます。

①漢字の代わりに数字を使う

まずはじめに、漢字の代わりに数字を使うネット流行語を見てみましょう。中国語学習者の方は答えも考えながら見てみてください!

森7

これは「生氣 (怒る)」という意味で使われるネット用語です。声に出して読んでみると、確かにどこか似ている気がしますよね。

生氣と打った時の強烈な雰囲気が軽減されることから、少し可愛げのある表記で、女性が使うことが多いです。カップル同士の会話の中でも怒っているけど、喧嘩をするほどではない時などに使われます。

4ni

これは「是你 (あなただよ)」という意味で使われるネット用語です。こちらも先ほどと同様に、漢字で入力した際の強烈な雰囲気を軽減するため、可愛らしく言い換えた表現です。何か質問をされた時にこのように返信する際に使われます。

778

完全に上級者なこの表記は、「吃吃吧(食べてね、食べましょう)」という意味で使われるネット流行語です。元は動画投稿サイト上で大食い動画を出しているクリエイターが使っていたことがはじまりでした。外食中心でフードデリバリーなども普及している台湾。デリバリーで食事を友達にプレゼントすることも多く、その際に使われる言葉でもあります。

②漢字の代わりにアルファベットを使う

続いては漢字の代わりにアルファベットを使うネット用語を見ていきましょう!

qq

これは「哭哭(泣き)」という意味で使われるネット用語です。日本語で考えた場合には(泣)に近い使い方をします。

der

これは「的(〜しい)」という意味で使われるネット用語です。文章内や文節内に使うのではなく「好吃der」「可愛der」など形容詞1つのみを言う際に使われます。

sk

これは「生日快樂(誕生日おめでとう)」という意味で使われるネット用語です。生と快の拼音の頭文字を取り、「sk」としたこの表現。日本でも言葉を短縮するのが流行ったように、近年になり台湾ではアルファベットで短縮形を作ることが流行しているそうです。

③漢字の代わりに注音を使う

最後に台湾ならではの漢字の代わりに注音を使うネット用語を見ていきましょう!

ㄏㄏ(hh)

先ほど紹介した「qq」と同じ頻度で使われるのかこちらの「呵呵,哈哈(笑笑)」と言う意味のネット用語です。この注音記号は拼音に直すと(h)という表記になりますが、(ha)の発音に近いことから使われるようになりました。

ㄇ(m)

一見、不思議な形に見えるこちらは、「嗎(〜ですか?)」と言う意味のネット用語です。この注音記号は拼音に直すと(m)という表記になりますが、(ma)の発音に近いことから、使われるようになりました。

ㄉ(d)

こちらは、「的(〜の)」として使われるネット用語です。先ほどのderとは違い、2つの単語の間に入るときに使われます。この注音記号は拼音に直すと(d)という表記になりますが、(de)の発音に近いことから、使われるようになりました。

3)面白い!台湾華語の発音から生まれたスラング

台湾の中国語である台湾華語の特徴としても挙げられる独特な発音。それがきっかけとなって生まれた不思議なスラングを最後に紹介していきます!

醬(jiàng)

こちらは、「這樣(このような)」(zhè yàng)を表すスラングになります。

台湾華語では、zhi ,chi, shi, ri などの「そり舌音」は舌を使わず発音するため、zi ci siの発音と似ているように聞こえるという特徴があります。

そのため(zhè) が(ji)と言うふうに聞こえることから、このようなスラングが生まれました。

真假 (zhēn jiǎ)

こちらは、「真的假的(本当に?!)」(zhēn de jiǎ de)を表すスラングです。台湾華語では「子」で終わる単語や同じ文字を2つ並べた単語以外はほとんど軽声を使用しないと言う特徴があります。

そのため、(de)を強調しなかったために直接「真」と「假」の2文字のみが聞こえることから、このようなスラングが生まれました。

史密斯 (shǐ mì sī)

こちらは、「是什麼意思(どういう意味?)」(shì shén me yì sī)を表すスラングです。台湾華語では全体的に声調をはっきりと発音しないため、普通語と比べ高低差の少ない平坦な発音に聞こえると言う特徴があります。

そのため、先ほどの反り舌音の発音方法も加わり、このように聞こえることから、このスラングが生まれました。

また、台湾華語の発音特徴については、こちらの記事で詳しく説明しています。気になる方はチェックしてみてください!

4)まとめ

日本のアニメが流行っていることもあり日本語がスラングとして取り入れられていたことにはとっても驚きでした。他にも教科書では習うことのないような内容がたくさんでしたね!

現地の流行語やスラングを知ることで、中国語をより身近に感じることができます。

文化や流行りも知ることができるので現地に行ったら積極的に流行語に触れ、実際に使ってみてください!

 

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まてぃ

神奈川県出身のZ世代。語学大好き。元々英語漬けだったが、大学の台湾短期研修をきっかけに中国語に目覚め、在学中1年間台湾銘傳大学に留学。卒業後は国立台湾大学ジャーナリズム学科修士課程に進学。現地企業などでの経験を経て現在は日本を拠点に中国語翻訳などを中心に活動中。TOCFL高階級。HSK6級。心揺さぶられる言葉や文章が大好物です。

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