【中国語】複数ある「連用修飾語」の“並び順”とは?図式つき!

語法・表現・フレーズ

 こんにちは!今回は『实用现代汉语语法 第三版』(刘月华 潘文娱 故韡 商务印书馆)を参考に、「中国語の状语(連用修飾語)が文中に複数ある場合の並び順」についてご紹介します。

【中国語】「状语(連用修飾語)」とは

 「状语(連用修飾語)」とは、動詞や形容詞を修飾する語句を指し、例えば「努力学习」、「详细描写」、「很红」、「格外高兴」などが挙げられます。

 さらに文中の「状语」は、述語や述部を修飾する語を指し、動詞述語文形容詞述語文主述述語文名詞述語文中の述語や述部は全て、状语に含まれます。

 なお「名詞述語文」とは名詞や数量詞などが述語になる文(日付、時間、年齢、数値、価格、天候、出身、職業)で「是」が省略可能なものを指します。

例)

常常打篮球。(私はよくバスケットボールをする。)→動詞述語文

劳动人民纷纷起来反抗秦二世的统治。(勤労人民が続々と、秦二世の統治に反旗を翻した。)→主述述語文

弟弟今天很不高兴。(弟は今日とても不機嫌だ。)→形容詞述語文/名詞述語文

时令才初冬,河水结冰了。(冬に入り、河の水も凍り始めた。)→動詞述語文

*P501より

【中国語】「状语」の位置と修飾箇所

主語の前にある場合

 状语が主語の前にある場合、状语は後続の全文を修飾します。

例)

刚才我谈了一下明天的活动。对明天的安排你们还有什么意见?(さっき少し話したけど、明日の活動予定について何か意見はある?)

*P502より

主語の後ろにある場合

 状语が主語の後ろにある場合、状语は後続の述語や述部を修飾します。

例)

放学了,孩子们高高兴兴地从学校往家走。(放課後になると、子どもたちは嬉しそうに学校から家へと向かう。)

*P502より

【中国語】「状语」の種類と特徴

描写性状语(描写性連用修飾語)

 

「描写性状语」は、さらに①動作者を描写する状语②動作を描写する状语に分けられ、通常は主語の後ろに置かれます。

 また「描写性状语」を使用する際は、構造助詞の「地(de)」を用いて、後続の動作者や動作を修飾することができます。

 さらに「描写性状语」は、日常会話で使用されることが比較的少なく、小説などの文章で使われることが多いのも特徴です。

①動作者を描写する

「動作者の描写」とは、具体的には表情、姿、心理状態など、人間が感知できる要素」が描写された状態を指します。具体的には次のようなものです。

形容詞/形容詞句:激动、高兴、兴奋、 愉快、十分自然、美滋滋 など

動詞/動詞句:犹豫、怀疑、吃惊、有些抱歉 など

固定短文:热情洋溢、兴高采烈 など

副詞:公然、暗暗、偷偷、私自 など

主述短文:“他脸色阴沉地说…” など

 例文としては、以下のようなものが挙げられます。

例)

四凤胆怯地望着大海。(四鳳はビクビクしながら大海原を眺めた。)

老人哆哆嗦嗦地从怀里拿出一件东西。(老人はブルブルと震えながら、懐から何かを取り出した。)

*P503より

②動作を描写する

「動作の描写」とは、具体的には動作が行われる方法や状況」が描写された状態で、以下のようなものを指します。

形容詞/形容詞句:快、高、彻底、仔细、草草、慢慢、非常热烈、十分详细 など

オノマトペ:噗嗤、哗哗、呜呜 など

動詞句/動詞句:来往、来回、不住、不停 など

数量詞/数量詞句:一把、一脚、一趟一趟 など

名詞/名詞句:历史、主观主义、大声 など

固定単語:滔滔不绝、对面鼓 など

副詞:一直、渐渐、一起、分别、亲自、再三 など

 例文としては、次のようなものが挙げられます。

例)

这次手术很顺利地做完了。(今回の手術は順調に終わった。)

请你亲自给他做这个手术。(今回の彼の手術は、あなたが執刀してください。)

*P504より

例外的に主語の前に置かれる場合

 描写性状语は基本的に主語の後ろに置かれますが、ごくまれに主語の前に置かれる場合があります。

例)

像只燕子似地,小红在林子里一会儿飞到这儿,一会飞到那儿。(まるでツバメのように、紅さんは林の中をあちらこちらへと飛び回った。)

*P517より

非描写性状语(非描写性連用修飾語)

「非描写性状语」は、主に「時間、場所、範囲、対象、目的」などが、句や主述文の動詞、形容詞などに何らかの制限を与える働き(=制限性)があり、語句を描写しないものを指します。

「描写性状语」が、日常会話より小説などで使用されることが多いのとは異なり、「非描写性状语」は以下のように様々な種類の主述短文に用いられます。

 また「描写性状语」で用いられた構造助詞「地(de)」も、通常用いられません。

例)

昨天去上海了。(彼は昨日上海に行った。)→動詞述語文

小梅今天比谁都高兴。(梅さんは今日、誰よりも楽しそうだ。)→形容詞述語文

的确头疼。(彼は確かに頭が痛い。)→主述述語文

今天星期三,急什么!(今日はまだ水曜日よ、何を焦ってるの!)→名詞述語文

*P508より

主語の前に置くもの

 また、「非描写性状语」の多くは主語の前に置かれ、その一文全てを修飾します。

①時間を表すもの

①-1)時間詞:今天、上午、1980年、5月5号、三点钟、原来、以后、三天、一年

①-2)副詞:已经、早、就、才、从来、曾经、一向 など 

①-3)前置詞句:从…… 起、自……、打……、 在……、当……、于…… など

②語気や予想を表すもの(主に副詞)

:明明、的确、难道、简直、幸亏、到底、究竟、毕竟、居然 など

③目的、根拠、関係、協同を表すもの(=前置詞句)

 目的:为……、为了……

 根拠:按……、根据……、据……、由……、照……、依……、拿……、从……

 関係:关于……、就……

 協同:同……、跟……、和……、与……

④場所、空間、路線、方向などを表すもの(=場所詞や前置詞句)

 場所/空間:上、左边、屋里、地上、桌子上、在……、于……、当……

 路線:沿(着)……、 顺(着)……、 打……、从……、通过……、经(过)……

 方向:朝……、向…… 、往……、照……

⑤対象を表すもの(=前置詞句)

:对……、给……、跟……、和……、于……、照……、为……、同……、替……

⑥否定、程度、重複、範囲、関連を表すもの(=副詞)

 否定:不、没(有)、别 など

 程度:很、十分、非常、更、最、特别、极、格外、可、真、好、多(么)、比较、有点儿 など

 重複:又、再、还、重、也 など

 範囲:都、全、统统、一概、只、就、仅仅、光、唯独、不过 など

 関連:就、也、都、又、还 など

主語の後ろに置くもの

 ただし以下の3種類は、主語の後ろに置かれます。

①「由」、「把」、「被」などで構成される前置詞句を含む短文

 例)你把那本书递给我。

②副詞、語気及び一部の時間を表す副詞以外

(※下記「主語の前後どちらにも置ける状语」参照)

③前置詞を含まない場所詞(口語の場合)

 例)客人们请屋里坐!

中国語例文は*P517より

主語の前後どちらにも置けるもの

 下記の状语は、主語の前後どちらにも置くことができますが、多くの場合主語の後ろに置かれます。

①時間を表す語句(時間詞及び下記副詞を含む:忽然、原先、突然、马上、立刻、回头、一时、起初、慢慢 など)

 例)我忽然想起一件事来。(私は突然ある事件を思い出した。)

②多数の前置詞句

 例)我想趁这个功夫跟老人聊聊。(この隙に老人と話をしたい。)

③語気を表す副詞

 例)这几个月小燕确实付出了不少劳动。(この数か月、燕さんは確かにたくさんの労力を割いた。)

中国語例文は*P518より

 ただし下記のような状況では、主語の前に置かれる場合もあります。

①状语が前の文を受け、文章を接続するとき

 例)头天晚上他很晚才睡。第二天他起得很迟。(前日の夜彼は遅く寝て、二日目は遅く起きた。)

②特に強調したいとき

 例)明天上午你来开会,别忘了!(明日の午前は会議だよ。忘れないで!)

③状语が複数の句を修飾するとき

 例)天一擦黑,她就把后门关上了,把鸡窝堵上了。(夜の帳が下りると、彼女は裏口を閉め、鳥かごを閉じた。)

④異なる時間や条件に発生したものを列挙し、対比するとき

 例)从前他是一个工人,最近才当上干部。(以前彼は工員だったが、最近やっと幹部になった。)

⑤状语が複雑かつ多音節の構造文を成すとき

 例)对每一个具体的困难,我们都要采取认真对待的态度。(具体的な困難に対し、我々は真摯に向き合わなければならない。)

中国語例文は*P518~P519より

【中国語】多項連用修飾語

 ひとつの文章に含まれる複数の状语を「多项状语」と言います。「多项状语」は、「並列関係」「逓増関係」、並列関係と逓増関係の両方が含まれる「交錯関係」の3種類があります。

①並列関係

 

 複数の状语の力関係が対等な状態で、中心となる語を修飾する関係を「並列関係」と呼びます。

①-1:基本的な並び順

 並べ方は基本的に自由とされていますが、実際には「ロジック」や「事象の観察過程」、「慣習」などに沿って並べられています。その一例としては「干净、彻底、全部」、「自由平等」、「勇敢而坚强」などが挙げられます。

接続の方法と「地(de)」の用法

「並列関係」の状语が全て形容詞のとき、状语同士の接続方法としては、①接続詞を用いず直接繋ぐ。②「、(顿号)」を用いる。③「而」もしくは「而又」を用いる方法の3種類があります。各番号の例文は以下のとおりです。

例)

①纪诚朴欢快爽朗地说:……(紀誠朴は、楽しそうに朗らかな様子で語った…)

②被压迫人民勇敢机智地进行斗争,并取得了胜利。(押さえつけられた人民による、勇敢で賢明な闘争の末、勝利を獲得した。)

③哥哥亲切而(又)诚恳地给弟弟指出了努力方向。(兄は親切に心をこめて、弟に努力するよう諭した。)

*P520より

「並列関係の状语」の全てが前置詞句や動詞句の場合は、直接繋げたり「、(顿号)」を用いて接続します。

例)

这个办法对老师对同学都很方便。(この方法は、先生と生徒両者とも便利だ。)

有些生产项目要有计划有步骤地发展。(ある種の生産項目は、計画的に段階を踏み発展させる必要がある。)

*P520 P521より

「並列関係の状语」の数がさらに増える場合、通常それぞれの状语は「、(顿号)」を用いて接続され、最後の状语の後ろにのみ「地(de)」を用います。

例)

在国际交往方面,中国主张坚决彻底干净全部地消灭大国沙文主义。(中国は外交において、熱狂的愛国主義を断固として、徹底的に、ひとつ残らず一掃すると主張した。)

*P521より

 それぞれの状语の後ろに「地(de)」を用いることで、各項目を強調することもできます。

例)

中国革命的文学家艺术家……必须长期地无条件地全心全意地到工农中去,到火热的斗争中去。(中国の革命的文学家と芸術家は…長期的に無条件に全身全霊で、工業と農業の熱き闘争に身を投じなければならない。)

*P521より

②逓増関係

 

 複数の状语の力関係が対等で、文の中心となる後続の述語や述部を一定の順序に基づき段階的に修飾する関係を「逓増関係(ていぞうかんけい)」と呼びます。なお、「逓増」とは「次第に増える」という意味です。

 以下の例文をご覧ください。

例)

平时,雷锋从来一分钱。(ふだん雷峰は、一銭も無駄遣いをしたことがない。)

*P521より

 まず①「花(使う)」に②「乱(むやみに)」が修飾され、③「乱花(むやみにつかう)」に④「不(~しない)」が修飾されています。その⑤「不乱花(むやみに使わない)」に⑥「也(~も)」という強調を意味する語が修飾され、⑦「也不乱花」に⑧「从来(これまで)」という時間を表す語句が修飾されています。そして最後に「从来也不乱花」に⑨「平时(ふだん)」という時間を表す語が修飾されています。

 こちらの例文を見ると、先にご紹介した「並列関係」とは異なり、中心となる語が段階的に修飾されていることが分かりますね。

②-1:基本的な並び順

「逓増関係の状语」の並び順のルールは少々複雑で、その多くは「状语の機能と文法上の意義」によって決まります。

 以下、詳しく見てみましょう。

描写性状语の場合

 描写性状语の場合、「動作者を描写する状语」は前方に、「動作を描写する状语」は後方に置かれます。

例)

不动声色一件件处理着。(彼は落ち着き払って、ひとつひとつ取りかかった。)

*P522より

制限性状语(副詞以外)が並ぶ場合

 制限性状语は、大部分の副詞を除き以下のような並び順になります。

時間を表す状语

語気を表す状语、および節を繋ぐ作用を持つ状语

目的、根拠、関係、共同を表す状语

場所、空間、方向、路線を表す状语

対象を表す状语

 例文を上記の項目の色ごとに分けると、次のようになります。

例)

陈松林后来索性不去多想了。(陳松林はその後、思い切って考えすぎないようにした。)

这件事我昨天在下边跟你谈了。(このことは昨日、下であなたに全て話しました。)

*P522より

2種類以上の状语が並ぶ場合

 状语が2種類以上並ぶ文章の場合は、以下のような並び順となります。

時間を表す状语

語気を表す状语、繋がりを表す状语

動作者を描写する状语

目的、根拠、関係、協同を表す状语

場所、空間、方向、路線を表す状语

対象を表す状语

動作を描写する状语

 例文を上記の項目の色ごとに分けると、以下のようになります。

例)

你要像个朋友似地跟人家好好谈谈。(人には友だちのように、よく話をしなくてはいけないよ。)

你们从前到底在一起共同生活了多久?(あなたたちは昔、一体どれくらい一緒に生活をしてたの?)

*P523より

時間と空間を表す「在……」&「从……」

 動作が発生した時間や、動作者のいる空間を表す「在……」「从……」は、「③動作者を描写する状语」の前後どちらにも置くことができます。

例)

家里愉快地度过了暑假。(彼は家で楽しく夏休みを過ごした。)

愉快地家里度过了暑假。(彼は楽しく家で夏休みを過ごした。)

 

早晨他高高兴兴地家里走出来。(朝、彼は楽しそうに家から出てくる。)

早晨他家里高高兴兴地走出来。(朝、彼は家から楽しそうに出てくる。)

*P523~P524より

「在……」や「从……」と時間を表す副詞が同時に並ぶ場合、どちらが先にきても構いません。

例)

在国内已经学过一年汉语了。(彼は国内で、すでに中国語を1年学んだ。)

已经在国内学过一年汉语了。(彼はすでに国内で、中国語を1年学んだ。)

 

这个人从床上忽然坐了起来。(その人は、ベッドから急に起き上がった。)

这个人忽然从床上坐了起来。(その人は急に、ベッドから起き上がった。)

*P524より

動作の対象を表す「对……」

 動作の対象を表す「对……」が、ときに「③動作者を描写する状语」の前に置かれることもあります。

例)

亲切地我说……(彼は親切に私に話しかけた…)

亲切地说……(彼は私に親切に話しかけた…)

*P524より

「動作」を強調したいとき

 動作を描写する状语を強調したい場合、「⑤場所、空間、方向、路線を表す状语」や「⑥対象を表す状语」の前に置くことができますが、それができるのは二音節もしくは重ね型の形容詞数量詞句の重ね型に限られます。一音節の場合、このような位置の移動はできません。

例)

有人发觉一个人影悄悄地从训导处后面地窗口跳出。(誰かが人影がひとつこっそりと、生活指導課の背後の窓から飛び出すのに気がついた。)

老张,你详细跟他说说。(張さん、彼に詳しく説明してください。)

*P524より

時間を表す短文が同時に出現する場合

 時間を表す短文が同時に出現する場合、その並び順は以下のようになります。

時間詞──前置詞句──副詞

 例文を上記の項目ごとに色分けすると、以下のようになります。

例)

这个青年最近时常来书店。(この青年は、最近よく書店に来ている。)

从现在起永远不吸烟了。(私はこれから、金輪際タバコは吸わない。)

昨天从早上七点一直睡到下午两点。(昨日は朝7時から午後2時まで、ずっと寝ていた。)

*P525より

動作を描写する状语がふたつ現れる場合

「動作」を描写する状语が、一文中に同時にふたつ現れる場合、音節の多いほうが前少ないほうが後に置かれます。

例)

匪徒慢慢地逼过来。(強盗はゆっくりと間をつめてきた。)

一个步骤一个步骤地仔细计算着。(彼はひとつひとつ、細かく算段している。)

*P525より

その他の副詞が状语を作る場合

「否定」、「重複」、「程度」を表す副詞の位置は、文章の階層の数によって決まります。

 中心となる語を修飾する場合、基本的に副詞はその中心語の直前に置かれます。

例)

大厅里掌声一直十分热烈。→2段階の修飾(①「十分」が「热烈」を、②「一直」が「十分热烈」を修飾する。)

芳芳喜欢唱歌。→2段階の修飾(①「很」が「喜欢」を、②「很喜欢」が「唱歌」を修飾する。)

这个人我认识。→1段階の修飾(①「不」が「认识」を修飾する。)

说一遍。→1段階の修飾(①「再」が「说一遍」を修飾する。)

*P525より

 短文を修飾する場合も同様に、副詞は修飾したい短文の直前に置かれます。

例)

一夜回来。→3段階の修飾(①「没」が「回来」を、②「一夜」が「没回来」を、③「又」が「一夜没回来」を修飾する。)

给我舔麻烦把,疯子!→3段階の修飾(①「给我」が「舔麻烦」を、②「再」が「给我舔麻烦」を、③「别」が「再给我舔麻烦」を修飾する。)

*P526より

要注意!副詞の位置で変わる意味

 逓増関係の状语で構成される文章の場合、副詞の位置によって意味が全く異なることがあるため、注意が必要です。

例)

我对这件衣服十分满意。→「不」が「十分满意」を修飾。(私はこの服にとても満足しているというわけではない。)

我对这件衣服十分满意。→「十分」が「不满意」を修飾。(私はこの服がかなり不満だ。)

 

他每天,今天可能也不来。→「都」が「不来」を修飾。(彼はいつも来ないから、今日も来ないかもしれない。)

每天(,今天来不来很难说)。→「不」が「每天都来」を修飾。(彼はいつも来ないというわけではないから、今日来るか来ないかは何とも言えない。)

 

(你上午看了一个电影,)怎么下午看电影?→「又」が「看电影」を修飾。(午前中も映画を見ていたのに、午後も映画を見てるの?)

你经常下午看电影,很影响工作,怎么今天下午看电影?→「又」が「下午看电影」を修飾。(しょっちゅう午後に映画を見て仕事に差し支えてるのに、なんで今日もまた性懲りもなく(午後に映画を)見てるワケ?)

*P526より

範囲を表す副詞

「都」や「全」などの範囲を表す副詞は、要素の最後尾に置かれます。

例)

你听听,街坊四邻干活儿,就是你没有正经事儿。→「全」の範囲は「街坊四邻」を示す

臭水往屋里跑,把什么东西淹了。→「都」の範囲は「什么东西」を示す。

*P527より

逓増関係の状语の並び図

 これまで述べてきた逓増関係の状语の並び順を図式すると、以下のような形になります。

<*P527より作図>

③交錯関係

「並列関係」と「逓増関係」の状语がひとつの文章中に混在している状態を「交錯関係」と言います。並び順は、それぞれの関係のルールに応じて決まります。

★★★

 いかがでしたか?状语の並び順にも一定のルールがあることがお分かりいただけたかと思います。特に副詞は、その置かれる位置によって意味が全く異なってしまうこともありますので、注意したいですね。

 これまで「なんとなく状语を使ってきた」という方や、「この並び順で合ってるのかな」とイマイチ自信の持てなかった方に、今回の記事が参考になれば幸いです。

※1)記事中の例文は全て『实用现代汉语语法 第三版』(刘月华 潘文娱 故韡 商务印书馆)より

※2)記事中の日本語訳文、下線、文字色の追加などは全て筆者による

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