【中国語】“你能猜出来吗?”に何故【能】と補語【出来】が両方あるのか?

語法・表現・フレーズ

『口を鍛える中国語作文【中級編】』の31課に次のような文があります。

 (推測して)当てられますか? = 你能猜出来吗? 

この文について考えていきます。

「你能猜吗?」がダメな理由

この文、日本語から考えると、多くの学習者は「当てる=猜」と「できる=能」を使って「你能猜吗?」という文にしてしまいがちです。

しかし、「你能猜吗?」でも通じるものの、ネイティブからすると不自然な文と思われるそうです。

なぜでしょうか?

それは、中国語の動詞が意味する範囲において、日本語と中国語でギャップがあるからです。

例えば“买了”(買った)は、「購入する(しようとする)という行為」を行なったということを意味するにだけで、「買った結果実際に入手した」という結果段階は含みません。もしも、明確に結果段階まで表現したい場合、“买到了”(買った/買って入手した)と結果補語を使って言わなければなりません。   

参考:【中国語】の動詞は“動作行為だけ”で“結果の段階”までは含まない?結果補語の役割を解説

「能猜」も同じように、動詞の意味する範囲が狭く、不自然です。

「猜」だけでは「当てる、当てようとする」という動作に過ぎないですが、一方、日本語の「当てられますか」で意味することは、「当てようとして、正解することができるか」という意味です。なので、この場合は、方向補語(派生義)の「出来」(完成、実現)をつけるのが自然です。

「你猜得出来吗?」でもいいか?

さらに、別の角度から、学習者の疑問に答えます。

「你能猜出来吗?」は「你猜得出来吗?」と可能補語の形でも良いか?

という疑問です。

答えはOKですが、基本となる考え方を説明します。

その2つの表現はどちらもOKで、意味もほぼ同じです。例外もありますが一般的に、能力的に「できる」という意味なら、肯定の場合は「能」が使われ、否定の場合は「可能補語の否定」が使われます。

その理由は「不能」とすると、禁止されてできないニュアンスになってしまうためです。同じ「できる」という意味でも、身につけている能力により可能、都合による可能、条件による可能、許可による可能などがあり、可能補語と“能”が意味する範囲が異なります。以下参照。

参考:【中国語】可能補語と助動詞“能”の違いを解説!同じ「できる」どっちを使えばいい?

「你能猜出来吗?」と「你猜得出来吗?」について、ネイティブに聞いてみると、この場合はどっちも自然だが、後者の方が口語的、という回答が得られました。

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以上です。

この回の2つの疑問点は、

  • 日中両言語で動詞の意味する範囲が異なる
  • 可能を意味する場合、助動詞を使うか可能補語を使うかわからない

という点でした。

上記を読んで、本質を理解しておきましょう!