【中国企業OLへの道・後編】2年間の現地採用(上海)を経て、中国企業に就職
深センに行ったことをきっかけに、私は夢の一つであった「中国で働く」ことを決意(前編はこちら)。
今回はその後編として、転職活動や現地での生活、そして現在について書きたいと思います。
転職活動の開始
中国から帰国後、すぐに「中国 転職」で検索し、アジアの転職を斡旋しているカモメ転職に登録しました。
転職期間、友人から実際に中国で働いている日本人を紹介して頂きましたが、「(そのレベルで)どうして中国で働きたいの?」といった少し詰めた質問や、「そのレベルの中国語で働くのしんどいよ」等、話してみてあまり前向きな気持ちになれたかった覚えがあります。
確かに語学の面で苦労しましたが、今その方々と同じ立場になった私なら
過去の自分、もしくは同じ志の人に対して「なんとかなるから、とりあえず行け。余計なこと考えるな。その時になったら考えろ」と言います(笑)
当時の中国語レベルとしては中国語検定2級を取得していたものの、大して話せませんでしたが、転職活動自体は意外とスムーズに終了。
その中で私の意向に沿った提案をしてくれるエージェントの方に出会い、その方が推薦してくれた中国のデジタルマーケティングを行う会社に応募することに決めました。
予想はしていましたが、「一次面接は中国語で行います」という、初めて中国語を正式な場で使用する、という状況に震え上がったのを覚えています。
中国人の友達と何度か面接の練習をし、臨みました。
・・・が、「なぜ中国に転職しようと思ったのか」だけ中国語で聞かれ、あとは日本語。
私の中国語の下手さに参ったのか、「もう日本語で大丈夫です」と開始3分で言われたのでした。
(中国語での一次面接後、言語交換アプリHello Talkに投稿したモーメンツ)
現地での生活
(辛くなった時、初心を思い出すために行っていた外滩)
それでも、なんとか無事に内定を頂き、2019年5月に上海行きを決定しました。
当初、簡単な中国語しか話せませんでしたが、これが意外となんとかなりました。
私の場合、メインは日本企業の営業窓口だったので、仕事上であまり中国語力が求められなかったのと、通訳など高度な中国語が必要な場面があったとしても日本語が堪能な中国人の同僚がなんとかしてくれる環境だったのも幸いでした。
生活面においては、携帯電話は現地の日本語ができる友人が手続きしてくれましたし、
(当時はHelloTalkを駆使して友達を見つけてました)家は道端の不動産屋に入り、「为了练习中文,我想和中国人住在一起」と伝えると、偶然にも1部屋空いている知り合いがいるとのことで、すぐに決めることができました。
ただ、ここで驚いたのが中国で家賃は基本的に最低でも3ヶ月分を一度に払わなきゃいけないということです。押金という頭金含め、人生で初めて約20万円という大金をキャッシングし、大量の紙幣を家主のおばちゃんに渡す、という経験をしました。
(おじさんのバイクに乗せられて内見に行く様子とATMで卸した大量の100元札)
仕事はというと、日本語で説明されても分からない業務内容を中国語で説明されるわけですから、さっぱりわかりません。
前文にも記載した通り、日本人のお客さん相手だったので、仕事ができないということはありませんでしたが、同僚との意思疎通や中国語のニュースや資料を理解するのにかなり苦労しました。
(当時instaに投稿した中国語への苦悩)
じゃどうするか?ということで、ダイエットも兼ね馬雲(アリババグループの創業者)のスピーチをシャドウイングしながら散歩したり、マンツーマンのジムに通ってみたりと、現地の人と交流することを意識。
性格、才能の有無全く関係なく日本にいる人が無条件に日本語を話せるのは「その言語に長く触れていたから」ただそれだけ。であれば外国語だって一緒。触れている時間が短いんだから、できなくて当たり前、と言い聞かせて勉強していました。
それでも挫けそうになった時はHello Talkにその苦悩を中国語で投稿し、
「そんなに自分を卑下しないで。あなたは中国では誰よりも日本語が上手で、日本に帰ったら多くの日本人より中国語が上手な人だよ」という誰かもわからない中国の方のコメントに何度も励まされていました。
中国語ができないことで疎外感を感じたり、馬鹿にされたりすることもありましたが、
ほとんどの人が”頑張って中国語を勉強している外国人”に優しくしてくれたように思います。
中国人の友人のサポートもあり、上海で働き始めてから約半年でHSK6級を取得し、
1人で中国国内旅行や、隔離時に間違えて隣のホテルに配達指定してしまった際、電話でその旨を伝えられるくらいの中国語力(というよりは度胸かもしれません)は身につきました。
日本企業を相手にした職場という性質上、中国語が全くできない日本人の方もたくさんいましたし、私のようなちょっと中国語かじりましたレベルでも仕事できていたので、もし中国で働きたいと思っている方がいたら、それほど中国で働くハードルは高くないよ、とお伝えしたいです。
あれから4年が経った現在
中国現地で働くという経験を経て、私は今日本にある中国企業で働いています。
現在の勉強方法としては、日本語を勉強している中国人の友達と毎朝、日本語と中国語を半々で電話するであったり、好きなYoutuberの動画を繰り返し見てシャドウイングすることが多いです。
4年前は中国語で行う面接を3分で日本語に切り替えられてしまいましたが、今回転職するにあたり
中国人4人、日本人1人の面接官に対し、1時間近く中国語で面接をやり通せる程度にはなりました。
テキストでのやり取りは、時々言い方を辞書で調べることもありますが、基本的には日本語と同じ速度で理解・返信でき、リスニングとスピーキングに関しては、友達と話す分には特に問題ありません。
ただ、感覚的に仕事上は70%ほどしか聞き取れておらず、うまく説明できないことも多いのも事実です。ネイティブの同僚に劣らない語学力で会議をする、といった私が理想とする”外資系OL”とはギャップがあり、まだまだ継続して学習が必要だと感じています。
しかし、そんな私でもこうして中国語を使って仕事できているのは「あの時行動したから」ただそれだけです。
今でも自分の中国語に自信があるわけではありませんが、過去の経験から「なんとかなる」という姿勢と、大した実力がなくても挑む厚かましさ、これが昔と圧倒的に異なる点だと感じています。
少しでも理想の自分に近づけてくれた中国語、そしてサポートしてくれた方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。中国で働くことを考えている方、または中国企業で働きたいと思っている方の背中を押すことができたら幸いです。
Mihobelin
92年千葉が生んだ純ジャパ。19歳の時にテレビで偶然見た王心凌が可愛すぎて中国語の勉強を始める。上海での現地採用を経て現在は中国企業の日本支社で奮闘中。趣味は猫を愛でることと断捨離。
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