【中国語で「も(也)」】「私はラーメン“も”食べたい」と「私“も”ラーメンを食べたい」はどう言いわけるか?

語法・表現・フレーズ

① 私ラーメンを食べたい。

② 私はラーメン食べたい。

 この2つの文を中国語で言い分けるとしたら、どのように言い分けるか、思いつきますでしょうか?
まず、「〜も」という意味を取っ払って、「私はラーメンを食べたい。」を中国語にしますと、

我想吃拉面。

になります。そこへ、「〜も」に相当する中国語「也」を入れようとすれば、文法的には助動詞の前、すなわち「想」の前に置くのが妥当で、

我也想吃拉面。

となります。ただ、この文ですと、通常①の意味として捉えられ、②の意味としては伝わりません。この一文はアクセントや文脈によって意味が異なってきます。

 それでは、どのように言い分ければ良いかと言いますと、考えられるのは、

1. アクセントによって言い分ける。

2. 語順を変える。

3. 使う副詞を変える。

の三つになります。それぞれについて、具体的に見ていきましょう。

文脈による「も(也)」の判断

 本題に入る前に、どのような文脈でそれぞれの意味になるのか、簡単に見ていきます。

① 你想吃拉面,想吃拉面。
あなたがラーメンを食べたいのと同様、私もラーメンを食べたい。

 

② 我想吃炒饭,想吃拉面
私はチャーハンも食べたいし、ラーメンも食べたい。

 

「也」は二つの事柄が同じであるのを示す副詞で、①は主語が異なり、②は目的語が異なるだけで、他の成分は全く同じです。その異なりによって、どちらであるのか判断します。

アクセントによって「も(也)」を言い分ける

 上記二つの例文を声に出して読む際、着目すべきはそのアクセントにあります。異なる情報が重要となりますので、通常は、その異なる部分にアクセントを置いて発音します

  1. 主語の「我」にアクセントを置きます。
  2. 副詞の「也」にアクセントを置き、「拉面」も少し強めに発音します。

これと同様に考えて、「我也想吃拉面。」を発音する際、

也想吃拉面。

 

②我想吃拉面

このような異なる発音になります。
 ただ、この読み分けは初心者だとまだ難しいですので、他の言い分ける方法を使った方が良いかと思います。

語順を変えて「も(也)」を言いわける

 「我也想吃拉面。」を何も考えずに発音すれば、通常①の意味として捉えられます。②の意味を、発音の違いによらずに言い表したい場合、最も手取り早いのが、語順を変える言い方です。
 中国語の文法事項として「主題文」があったのを思い出してみてください。強調したい内容を先頭に持っていき、それに残りの要素を繋げるという文の構造をしているのが「主題文」でした。
 ②の意味を表現したい場合、「ラーメン」を強調するのが妥当ですので、それを文の先頭に持っていき、

拉面我也想吃。

という文で表現できます。他に食べたいものがあれば、同様の文をその後に続けることも可能で、非常に使い勝手の良い一文です。

拉面我也想吃,炒饭我也想吃,饺子我也想吃。
私はラーメンも、チャーハンも、餃子も食べたい。

随分食いしん坊な感じになってしまいました。
 ただ、これにもアクセントの問題は付いてきてしまいます。もし、この文を発音する際、

拉面,也想吃。

のように、ラーメンで切って、「我」にアクセントを置いて発音すると、「ラーメンは、私も食べたい。」という意味になってしまいます。

使う副詞を変えて「も(也)」を言いわける

 語順を変える以外に、「也」を「还」にすることも考えられます。「还」は累加の副詞で、数量や項目の増大や拡大を表し、「また」「さらに」などと訳されます。試みに、「还+動詞」のみの例文を一つ挙げてみます。

我买了面包、牛奶,还买了色拉和香肠。
私はパン、牛乳を買い、更にサラダとソーセージも買った。

この「还」を用いて、②を表現しますと、

我还想吃拉面。

になります。
 ただ、この表現でも文脈によって意味が異なることがあります。

(1)我想吃炒饭、饺子,还想吃拉面。
私はチャーハンと餃子も食べたいし、ラーメンも食べたい。

(2)昨天我吃了拉面,但我今天还想吃拉面。我特别喜欢吃拉面!
昨日ラーメンを食べたけど、今日もラーメンを食べたい。私はラーメンを食べるのが大好き!

このように、「ラーメンも」を意味することもあれば、「今日も」を意味することもあります。ただ、通常は(1)の意味で捉えられますので、「我还想吃拉面。」と言えば誤解なく伝わるはずです

まとめ

 「私はラーメンも食べたい。」を表現したい場合、ただ単に「也」を使って「我也想吃拉面。」と言ってしまうと、「私もラーメンを食べたい。」という意味に勘違いされます。

 その意味を正しく伝えるためには、

1.「我也想吃拉面。」でアクセントを「也」に置く。

2. 主題文を使って、「拉面我也想吃。」と語順を変えて表現する。

3. 累加の副詞「还」を用いて、「我还想吃拉面。」と表現する。

という三つの方法が考えられます。

 ただ、注意点として、

1は、アクセントの置き方が初心者にとっては難しい。

2は、アクセントを「我」に置くと元の木阿弥となる。

3は、文脈によっては別の意味として捉えられる可能性がある。

が挙げられます。

 いずれの方法にも一長一短があり、「コレだ!」という答えは示せませんが、逆にこれが中国語の面白い所でもある、と筆者は考えます。

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奔跑柴犬

中国ハルピン生まれ。幼少期を中国で過ごす。10歳から日本で生活を開始。新潟と九州各地を転々。その後も中国の理科系や歴史系の知識に興味を持ち、中国の書物を読み続け中国語力を高める。大学・大学院では、老荘思想、中国医学思想の研究を行う。趣味はピアノ、卓球、詩吟、アニメ鑑賞、料理、登山など。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科修士号取得。

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