【中国語学習】継続が第一【発音】を後回しにする学習法
こんにちはウェイライです。
中国語の勉強を始めようと思ったけど「発音」が難しすぎて挫折した経験ありませんか?
中国語の教科書の一章目に必ずある「発音」のパート。
ここで躓いて先に進めない人、または諦めてしまった人は多いのではないでしょうか?
私は両手では数え切れない程の回数、挫折した経験があります。
発音のせいで。(自分の性格のせいでもある)
私は次の3つの理由から最初から発音に力を入れすぎなくても良い!と考えました。
- 最初から中国語ネイティブと話す機会は少ないから。
- 学習を継続させることの方が大事だから
- 間違えることで覚えることもたくさんあるから(そして無理矢理覚えたものより記憶が定着し易い)
なので、一旦発音学習は飛ばして、先に進むことを提案します。(私はそうしました)
もちろん、高度な中国語力を身につけたければ、発音にしっかりと取り組む必要があるでしょう。
私は発音学習で難しいと感じたところは一旦手を付けず、文法など他の学習に進むことで中国語学習を続けることができました(まだまだ学習は必要ですが、それなりに中国語を使ってコミュニケーションが取れるようにはなっています。)
発音のパートで中国語学習が滞ってしまっている人の参考になれば嬉しいです。
では、
「じゃあどの程度、発音を勉強すれば良いの?」
「どこを飛ばしても良いの?」
と疑問が出てくると思うので、以下3つの観点で私なりの見解を説明します。
※本記事の内容はライター独自の見解で、PaoChaiオンライン中国語コーチングの学習戦略を説明するものではありません。
関連記事:【中国語】発音(ピンイン・声調)はどう学べばいい?超体系的な学習法
有気音、無気音は清音、濁音で代用しても良い
日本語には清音、濁音が存在しますが、中国語にはありません。
清音とは、「カ・サ・タ・ハ」など濁点・半濁点をつけないで表す音です。濁音は、五十音図の「ガ・ザ・ダ・バ」各行の音節です。
そして逆もまた然り。中国語にある有気音、無気音の区別が日本語にはありません。
賛否両論あるのですが、中国語の有気音と無気音を、日本語の清音、濁音で代用しても良いと教えている先生もいらっしゃいます。実際に、私は大学時代の第二外国語の授業でそう教わりました。
しかし、自分が発音する際は割と有効なのですがリスニングとなると話が違ってきます。
中国語ネイティブは清音と濁音ではなく、有気音と無気音で話してきます。(当たり前)
なので、一旦日本語にある清音濁音で代用して覚え、学習を継続させていく中で修正していく必要があります。このやり方が一番無理なくできるのではないかと思います。
オススメの学習方法は、有気音、無気音、清音、濁音で遊ぶことです。
これはなかなか楽しく、中国人の夫と今でも時々このゲームをします(笑)
やり方は中国語話者に向かって有気音または無気音を発音し、彼(彼女)に今どちらを発音したか当ててもらいます。
逆に中国語話者に発音してもらい、こちらが当てたりもします。相手が日本語学習者だとより楽しく、「だ」と発音しながら息を思い切り吐き有気音にすると面白いくらいに間違えてくれます。(そして自分も面白いくらい間違える)
このゲームをしていると、自分の口で発音の感覚を学ぶことができ、同時に耳からも音が入ってくるのでリスニングとスピーキング両方の練習になります。
hとf、nとngなど日本人が苦手な音は後回し
英語が得意な方なら抵抗がないかとは思いますが、日本語にはfがないので苦手な方も多いと思います。
実は中国語の福建省の方言もfがなく、そちらの地方出身の方はhとfが混ざってしまうことが多いそうです。
他にも日本人が分けることが苦手なn、ngも南方出身の方などは一緒になってしまうようです。
地方によって日本人が混同し易い発音を同じく混同している中国語話者もいるので、とりあえず拼音で読む時に別のものと分かっていればOKだと思います。
(ngは、最後に口を開けて後ろに音を抜く、と習います)
私はh、fはまだマシなのですがn、ngは英語学習の時から苦手でした。
最初は例の如く飛ばしていましたが、印象的な出来事があり習得することができました。
台湾留学時代にベトナム人のクラスメートが発音の仕方を教えてくれました。ngを発音する時はnの時より口を大きく開けており、その顔が印象的でその場で覚えることが出来ました。
教科書で何度発音の仕方を文字で読んでもよく分からなかったのですが、クラスメートの口の形を真似することで使う筋肉の感覚が分かり、またその場でチェックしてもらえたことで「本当に出来ている」と自信に繋がりました。
このように、一人で勉強していても身につかないこともエピソードと結びつくことで覚えやすく、そして忘れにくくなります。
※ベトナム語にもnとngの区別があります。
また、日本人からしたら全然違う音ですが、中国人の夫(南部出身)は「ナ」「ラ」「ダ」を混同します。
日本語で話す時も中国語で話す時もです。
私と夫が話す時、中国語で会話する時は私は「ラ!?文法的にここに入るラって何!?!?」と大混乱なのですが、日本語で話す時は少々混同してても他の情報から推測できます。
また夫が北方出身の教科書の様な標準的な中国語を話す中国人と話す時も勿論会話は成り立っています。
なので、自分が中国語で発音を混同したとしても中国語ネイティブは他の情報から補って理解してくれているのだろうなと思い、緊張せず話すことができます。
学習者を惑わせる省略ルールも後回し
日本語にない発音も声調も難しいけど、まだ別の言語だから仕方ないと割り切れる。
でも、勝手に省略する拼音だけは許せない!!!!
「üeの前にj,q,xがつく時はjue,que,xueと表記します」
「ueiはuiと表記します」
このような文章を見る度に中国語が嫌になった方も多いのではないでしょうか。
なんで!?そのまま書いてよ!と思いますよね?
他と被らないから省略しても良いとか理屈は分かるのですが、心がついて行かないですよね(笑)
私は何度も書いている通りそれらが大嫌いで中国語学習を何度も投げ出した投げ出しの天才です。
大嫌いすぎて結局覚えることなく台湾留学に行きました(笑)
例として、ずっと水(shui)を日本語で「しゅい」と発音していました。
でも留学中のある時リスニングの課題をしている最中、水の発音って絶対「しゅい」じゃないよね!?と気付き、ルームメイトに聞いたところ「uiのuとiの間にはeが隠れてますよ!」と言われ「あ、なんかそんなのあったな」と思い出しました(笑)
それから参考書を開き直し、苦手なueiなどの省略形を苦痛なく一気に覚えることが出来ました。
終わりに
このように色々後回しにしてきた私ですが、今現在ではそれらを克服できています。私がこれらの問題を乗り越えられた理由は以下の3つだと思います。
理由①拼音に慣れてきていて、覚える量が少なかったから
→たくさん覚えることがある時に省略形を覚えると混乱するし、嫌になります。
理由②失敗体験やエピソードと繋がったことで、記憶が定着しやすくなったから
→私の例で言うと、ngとueiが当てはまります。
理由③テストがあるからなどの義務感で覚えたのではなく、能動的に知りたいと思えたから
→「学生時代、歴史が苦手でテストのために覚えたけど今は何も覚えていない。けれど、社会人になって歴史に興味を持ち中田敦彦のYouTube大学で学んだことは覚えている。」と似たような体験をした方も多いのではないでしょうか。
有気音、無気音は楽しいゲームを見つけて、
n、ngはクラスメートの印象的な顔を見たことで、
ueiはルームメイトの前で基礎的なことを知らないという醜態を晒したことで、身につけることができました。
きっと発音の難しい部分を飛ばしていなかったら、学習を継続させることができなかったと思います。
私は発音が全然できない状態で台湾留学に行ったことがあります。(詳しくは過去記事実質8ヶ月でHSK5級に合格した話〜フィンランド、宮古島、台湾成功大学を経て〜をご参照ください)
どれくらいできなかったかというと、具体的には、
- 四声は「ma→ma↗︎ma↘︎↗︎ma↘︎」と数えないと何声か分からない
- 母音は単母音しか覚えてないし、eは「え」じゃないらしいüは日本語にないらしい
- 子音はとりあえず英語のアルファベットと同じ読み方しか分からない
- 何声と何声が連続したらどうなるとか法則があるらしい
というレベルの認識・・・。
こんなダメダメな私でもその2ヶ月後には台湾のマッサージ屋さんで中国語で1時間ずっとお喋りをできるくらいにはなりました。
教科書の最初にあるパートは難しく中国語の学習自体を投げ出してしまいたくなると思いますが、一度難しい発音部分は飛ばしても良いので、学習を継続させることが大事です。
そうすると自然と覚えたくなかった部分が必要だと思う時が来て覚えたくなったり、中国語話者と話す中で気付き自然と覚えてしまう時が来ます。
その機会を掴むにはとにかく学習を前に進めることです。
さらに言えば、中国語を話すことです。
1人で教科書とCDとしか向き合わない状況だとなかなかそのチャンスが来ません。(特に発音に関しては)今の時代はオンラインで友達や先生と話す機会を作ることが出来るのでこれを活用しない手はないです!
そういう機会があれば、自然と課題意識が芽生えて発音もやる気になるでしょう。私もこの様に難しいことは飛ばしてきたからこそ、今でも学習を継続できています。
この記事を読んで、発音で躓いている方たちが、再び中国語の教科書を開いてくれれば嬉しいです!
ウェイライ
山口県出身。20歳の夏休みに英語力ゼロでフィンランドのボランティアに参加し、語学を好きになる。2018年、中国語ゼロから台湾南部にある成功大学へ語学留学。趣味は美食を探すこと。現在は、インフラ系の会社で働きながら、中国人の夫と暮らしている。
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