中国留学の目的は<中国語>ではなく◯◯!?学習の強制と実践の宝庫、さらに最も価値あることは…
みなさん、こんにちは!PaoChaiの中国語学習コーチの冨江です。
本日は、中国留学と中国語力について私見をまとめてみたいと思います。
目次
中国留学と中国語力〜学習の強制と実践の宝庫〜
中国留学しただけでは中国語力は伸びない
もうだいぶ前の話になりますが、私は大学2年生のときに10ヶ月程度、交換留学でアメリカに留学した経験があります。(ここでは中国語ではなく英語になります)
その留学の経験は人生を変えるほど素晴らしいものだったのですが、「英語力」という観点でいえば、劇的に伸びたとは言い難いものでした。
口語的な英語表現が身についたり、ネイティブ相手に自信を持って会話できるようになったり、英語で経済や経営、心理学などの授業を取っていたので読み書きスキルは身につきました。ただ、全体的に英語の使用に慣れたという感じで、本質的な語学力が上がったわけではないという感覚でした。これは英語だけでなく中国語などあらゆる第二言語習得について言えることでしょう。
その理由がだいぶ後になって、ようやくわかりました。
中国語学習(語学)における質と量
一般的に、あらゆる勉強の成果は、「時間当たりの生産性」と「実際に勉強した時間」の掛け算で決まります。つまり、質と量です。
誰でも留学すれば(私のように)そこそこの語学力向上が実現できるでしょうが、その理由は、後者の「量」が取れるからです。
留学することで語学力にプラスに働くもの多々ありますが、留学で得られる最も本質的なものは「学習の強制」だと思います。これは学習の「量」の話です。
留学していれば、見聞きするものが全て英語だったり、先生や友達、店員などと常に英語を使用するなど、英会話を実践できる機会があることなど、何か、「質」の高い学習ができるようなイメージがあります。しかし、それらはそれだけでは学習効果は低いです。(そもそも今のようなインターネットが普及したグローバル時代においては、日本にいながらしても実践可能な内容です。)
中国語学習における中国留学のメリットは「学習の強制」
留学中に授業だったり、友達との会話をする際に英語を使っただけでは、それほど語学力は上達しません。重要なのは、それらを正確に深く理解したいと思ったり、話したり聞けなくて悔しい思いをして、(効果のある)勉強に向かうことです。留学はこの強制をしてくれます。
私自身も留学中に飛躍的に語学力(英語ですが)が高まったということはなかったですが、それでも一定のレベルアップができたのは、学習量を取っていたからです。
留学すれば、誰でも、一人で引きこもったり、日本人同士で常に固まったりしない限り、学習時間を取らざるを得なくなります。これが留学のメリットだと思います。あくまでも、「学習の強制」であり、自分の意志に関わらず学習量が勝手に増えるわけではありません。
留学は<実践>の宝庫
中国留学のメリットとして「学習の強制」を説明しましたが、もう1つあります。
学習の強制と少し被る部分もありますが、それは留学中は中国語の実践がたくさんできるということです。実践とは何かといえば、自分ごととして中国語を話したり、聴いたりすることです。
これについては下記の記事で詳しく書いているので読んでみてください。
中国語学習で成果を出すには学習の質が大切
中国留学すれば、たくさん中国語の勉強や実践ができるでしょう。
しかし、大事なことは、いくら学習量をとっても、その学習の「質」が悪ければ、成果は限定的だということです。
1時間当たりに1しか前に進まなければ、1000時間やっても1000ですが、1時間で5進めば200時間で1000の結果が出ます。
留学中に、「質」の高い学習をして、飛躍的に英語力を上げている人も中にはいました。(ただ、そういう人も何か戦略的にそれらを達成したというよりは、偶然的に音読など効果の出る質の高い学習ができていたという感じでした)
これから中国留学する人へ
私が個人的に、これから留学する人に伝えたいことは2つあります。(私は今、中国語学習コーチという立場なので、中国留学する方へ)
学習の「質」を意識しよう!
もし語学力を高めたいなら、1つ目は学習の「質」を意識してほしいという点です。
学習の質をどうやって高めるかには、絶対的な正解はないですが、語学成功者が勧めるやり方だったり、第二言語習得の分野の研究で言われていることなどを、自分で試行錯誤して見つけたやり方など、一定の根拠に基づいたものであればいいと思います。(ご興味あれば、PaoChai中国語コーチングの無料カウンセリングでご相談ください。)
勉強するなら、語学力を向上させるという明確な目的意識を持って、毎日1時間なり2時間の時間を使う必要があります。
留学の醍醐味は人生における何らかのモチベーションを起爆
そして2つ目の方が重要なのですが、私個人としては、留学の醍醐味は語学力の習得ではないと考えています。語学力は、質と量をしっかり考えて取り組めば日本国内で十分伸ばせると思いますし、そういう人も多く知っています。
留学は、海外生活そのものが目的であり、その体験が人生における何らかのモチベーションを起爆したり、価値観が刷新されることにその意義があると思います。なので、そこで言語の勉強ばかりするよりは、言語を使って様々な行動をしたり、街を歩き回ったり、様々なバックグラウンドの人々と交流したり、自然を堪能したり、その環境でしか物理的にできないことに時間を使うことがよいでしょう。
もちろん、その体験をより充実させるために、その国の言語を話せるようにしておくことは決定的に重要です。もし、自分が留学する前から効果的な学習法を知っていれば、留学の体験は何倍にも豊かになっていたと思います。
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是非、これから留学する人たちには留学前に質と量を意識した学習ができるようになってほしいと思います。私が運営しているPaoChaiオンライン中国語コーチングでは、中国語ですが、そのような価値の提供に取り組んでいます。
関連記事:中国留学を徹底考察!3大価値と留学4形態
冨江コーチ
東京都北区出身。中国ビジネス10年(日本のゲーム、アニメ等コンテンツの中国展開に従事)、中国在住5年(上海、南京)の経験を活かし、実践的な中国語学習のサポートをいたします。2016年から語学の道に転身。大学院で第二言語習得、言語、哲学の研究を行いながら、中国語と日本語を教える。趣味は、中国各地の麺類を食べ歩くこと。テニス、ラグビーなどスポーツ全般。新HSK6級。復旦大学短期留学(2007年)。早稲田大学国際教養学部卒業。The Australian National University修士号、早稲田大学国際コミュニケーション研究科修士課程修了。
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