中国生活の原点になった一曲:《美丽的神话》孫楠 × 韓紅

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先日生徒さんに、中国語の曲で一番好きな曲は何?と聞かれたので、こちらをお伝えしました。

《美丽的神话》“孫楠 × 韓紅バージョン”こそ、私の一曲

もし「好きな中国語の曲を1つだけ選んでください」と言われたら、

迷う余地は必要がありません。

私が選ぶのは、《美丽的神话》の“孫楠 × 韓紅バージョン”です。

映画『神话(The Myth)』の主題歌として誕生したこの曲は、

壮大で、時空を超えた永遠を感じさせる特別な作品。

そして何より、私の中国生活の原点と結びついている大切な一曲です。

《美丽的神话》とは?

映画『神话(The Myth)』の主題歌

この曲は、2005年公開の映画『神话(主演:成龍/金喜善)』の主題歌として制作されました。

映画は、

過去と現在・皇帝と将軍・愛と義理・時間と運命

が交錯するファンタジーアクションで、

男女の“時空を超えた愛”が物語の中心です。

そのテーマを象徴するように作られたのが《美丽的神话》です。

バージョンは大きく2種類

 ① 中韓デュエット版(成龍 × 金喜善)

映画の雰囲気を最も再現したバージョン。

中国語と韓国語の掛け合いが、まるで時空の隔たりのようで非常に印象的。

② 中国語版(孫楠 × 韓紅)

壮大、力強い、神話世界そのもののスケール感。

映画以上にドラマチックとも言われる。

この2つは雰囲気が大きく異なり、

それぞれが独立した作品として評価されています。

《美丽的神话》“孫楠 × 韓紅”バージョンの「永遠」

《美丽的神话》には複数のバージョンがありますが、

私が心から好きなのは、

圧倒的な歌唱力とスケール感を持つ “孫楠 × 韓紅” の中国語版。

孫楠の伸びやかで芯の通った声、

そして韓紅の神々しさすら感じるパワフルな歌唱。

この2人が歌い上げると、メロディ自体が“壮大な神話”になります。

サビの盛り上がりは圧巻で、

まるで映画以上に映画の世界へ引き込まれるような感覚。

私は、この壮大さと永遠を感じさせるところがたまらなく好きです。

※永遠の愛がテーマですが、私の場合「愛」よりも「永遠」というクオリアに惹かれます。歌、メロディ自体は、 “孫楠 × 韓紅”が良いですが、PVはこの「永遠」を感じられる成龍 × 金喜善が良い。

映画『神话』の主題歌として誕生

《美丽的神话》は、成龍(ジャッキー・チェン)と金喜善が主演した

ファンタジー映画『神话(The Myth)』の主題歌として制作されました。

物語は

時空を超える愛、義と恋、過去と現在

が交差する壮大な世界観で、この曲はその核心を象徴しています。

制作過程の裏側

もともと主題歌は「成龍と金喜善が韓国語で歌う」予定でしたが、

録音時に成龍が韓国語の発音に苦戦。

試しに中国語で歌ったところ非常に良かったため、

中韓デュエットという独特の構成が誕生したという面白い制作秘話があります。

そこから派生して、成龍の依頼で

中国語版として“孫楠 × 韓紅バージョン”が作られました。

この偶然の流れが、私が愛してやまないバージョンの誕生につながりました。

南京での中国生活の思い出とともに

この曲を聴くと、私は必ず“南京での最初の中国生活”を思い出します。

右も左もわからず、緊張と期待が混ざった毎日。

そんな日々の中で、同僚たちと、

よくこの孫楠 × 韓紅バージョンを歌いました。

曲が流れるたびに2012年のときの、

・南京の街の空気

・夜のライト

・日中の同僚と歌った時間

すべてが鮮明に蘇ります。

今でもカラオケに行くと必ず歌う

時が経っても、この曲は私の心から離れません。

今でもカラオケに行くと、必ずこのバージョンを選びます。

歌うたびに、

中国生活の始まりのワクワク、

大切な人たちとの記憶、

“ここからまた頑張ろう”という気持ちが蘇るのです。

もし中国語の曲を1曲だけ勧めるなら

私が心からおすすめするのは、

《美丽的神话》の“孫楠 × 韓紅バージョン”です。

壮大で、美しくて、永遠を感じる一曲。

そして、私の人生の一部を閉じ込めた大切な歌。

まだ聴いたことがない人は、ぜひ一度、静かな夜に再生してみてください。

この曲が私にそうだったように、

あなたの記憶にもそっと入り込むかもしれません。

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冨江コーチ

東京都北区出身。中国ビジネス10年(日本のゲーム、アニメ等コンテンツの中国展開に従事)、中国在住5年(上海、南京)の経験を活かし、実践的な中国語学習のサポートをいたします。2016年から語学の道に転身。大学院で第二言語習得、言語、哲学の研究を行いながら、中国語と日本語を教える。趣味は、中国各地の麺類を食べ歩くこと。テニス、ラグビーなどスポーツ全般。新HSK6級。復旦大学短期留学(2007年)。早稲田大学国際教養学部卒業。The Australian National University修士号、早稲田大学国際コミュニケーション研究科修士課程修了。

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