社会人1年目で中国に1年留学して救われた話【大連外国語学院(2012年)】後編

中国留学

こんにちは。Kです。

私は2012年の2月から1年間、中国の大連で語学留学をしておりました。たった1年という短い間の留学でしたが…その一年は私の人生に大きく影響を与えるものとなりました。

前編に引き続き、この後編では私の留学体験を語っていきたいと思います。

※冒頭の写真は大連、星海広場海岸によく出没する覆面おばちゃんスイマー

自分の変化と周りの変化

そんな愚直な勉強生活(前編を参照)を3か月続けると…

不思議なことに今までただの音でしかなかった中国語が言葉となり、理解できるようになります。

気づくと既に、常に日本人同士でコミュニケーションを取り合っている大学生よりかは中国語ができる状態になっていました。

外国人のクラスメートたちも「何も話さない(話せない)、よくわからない日本人が少しは中国語を話せるようになっていた。」ということなのか、この頃あたりからみんな次々と私に話しかけてきてくれるようになりました。

韓国人の同級生は、軍隊に入る事が嫌でしょうがないこと、男性が軍隊に入ることで女性の社会進出が早くなっていることを話してくれました。中国人の先生は、自分が日本に赴任していた時の思い出を話してくれました。

彼らにとっては私が無職であることはまったくもってどうでもよかったようで、それにつられ、私自身も私が無職であることなど大したことではない、と考えるようになりました(大した事なくはない)。

私は自意識が過剰だったことに気づけたのと同時に、自分の中に自信が生まれたのを感じました。

沢山の中国人とのふれあい

しかし、この自信はそんなに大きなものではありませんでした。

なぜなら、私がコミュニケーションをとっている他国留学生や中国人の先生というのは、いわば「中国語初級者」に慣れている人たちだからです。

これらの人は私が話したいことや、使っている言葉などが、多少意味から外れていたり、発音が違っていても汲み取ってくれる能力があるのです。ネイティブ中国人との会話はまだまだ問題がありました。

基礎的な語学力を得た私は3か月経過してここでようやく

中国語を用いて現地文化や人にふれあい、文化や人を理解する。

というステップに進むことになったのです。

それからは日本語を勉強したい中国人の方に日本語を教えたり、一緒にカラオケ、登山などに行ったり、お酒を飲んで語りあったりしました。

以下は私が会った印象的な中国人の方たちです。

大声で日本語を音読している中国人

朝早くから大学の庭で大声で日本語を音読している中国人をよく目にしました。授業がある日は、毎日音読していました。絶対に日本語をマスターしてやる。という気概がひしひしと伝わってきたのを覚えています。驚くべきは、大学の庭で音読している中国人は一人や二人ではないということです。

大きな夢を持つ中国人

ある中国人はめちゃくちゃ熱い夢を持っていました。

その夢とは、北朝鮮で飢えに苦しんでいる人すべてにおなか一杯ご飯を食べさせたい、というものでした。その夢を語る顔があまりに本気すぎて怖いほどでした。

優しいタクシー運転手

当たり前ですが中国人といってもいろいろな人がいます。日本のことが嫌いな人がいれば、好きな人もいます。

お店に買い物に行ったときには、どこの国の人ですか?と聞かれて日本人と答えると露骨に嫌な顔をされたこともありました。

ある日私がタクシーに乗ったときの事です。運転手さんは私が日本から来たと言うと、「中国はどう?」と聞いてきました。

私は深く考えずに、「楽しいです。」と答えると、その運転手は「ふーん」とだけ答えて、しばらく沈黙が続きました。

次に、その運転手は「中国人についてどう思う?」と聞いてきました。私は「思っているよりも、優しい人が多かった」と答えました。

その運転手はまた、「ふーん」とだけ答えて何も会話がありませんでした。

目的地に着き、その運転手に運賃を支払おうとすると、なぜかお金を受け取りません。いらない、いらない、というのです。そして一言、にこにこしながら「中国人は優しいだろう?」というのです。

その運転手は「中国人と日本人がもっと仲良くなることを願っている」と言いました。あまりに素直で優しい言葉に私は感動していました。

他にもたくさんの中国人の方に会いましたが、長くなるので割愛します。中国人も日本人も同じで、他人の幸せを願う人が一番幸せそうでした。

**

このような中国人の方々と触れ合うことで…知らず知らずのうちに「日常会話レベル」の中国語能力を手に入れていました。

HSK受験

参考:https://www.hskj.jp

ただ、帰国後就活を始めたとして、

「日常会話レベルの中国語が喋れます!」

とアピールしても、相手は書面上でどのくらいのレベルの中国語力なのかを判断することはできません。

なので。私は資格を取ることにしました。

2012年の10月ごろHSKという試験を受けたのです。中国語検定は日本の機関が主催する試験ですが、HSKは中国の機関が主催する試験です。1級から6級まであり、6級が一番難しくなっています。

留学に来ている中国語学科の日本人学生達は、「4年勉強して受ける本当に最低のラインが5級。中国語学科に行っていて5級落ちるのはあり得ない。」と言っていたので、私はそれを「5級を取れれば中国語学科卒の大学生と同じ実力」曲解し頑張ることにしました。

 

気になるHSK5級受験の結果は…

 

余裕の合格でした。

社会人1年目で留学することの是非

本来なら、社会人1年目として会社でライバルと切磋琢磨している時期。そんな時期に語学力ゼロで無計画に中国へ行くのって、どう考えても無謀では?

そんな考えをお持ちのかたもいるかもしれません。

が、

私は留学を後悔したことはありません。(留学について後悔していることを挙げるならば、もっと早く留学したかった。ということぐらい)

 

なぜなら中国語を喋ることができるようになってから、人生に安心感が生まれたからです。

中国語を喋ることができれば…14億人ともいわれる全世界の中国語話者とつながって、ビジネスをはじめたり楽しんだりできます。

これだけ話者数が多い言語+日本人という属性があれば、なんだかんだ仕事があるのです。
そして、中国語を喋る意外なメリットとして、中国以外の国の中国語話者とつながることができるというメリットもあります。

社会人1年目ですべてを投げ出して留学するということは、勇気のいることかもしれません。しかし、もしあなたが現在社会人を始めたばかりで、今の仕事が全くしっくりこなかったり、なんだか人生に物足りなさを感じているならば、是非中国留学をご一考ください。

留学を成功させるポイントとは?

大連 大黒山の山腹から撮った一枚

 

では最後に、留学を成功させるポイントをまとめたいと思います。

あなたはこの言葉を知っていますでしょうか。

”人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える。この三つの要素でしか人間は変わらない。”

大前研一

大前研一さんは世界的に有名なビジネスコンサルタントです。

時間配分

仕事、ユーチューブやゲームに費やしていた時間→勉強時間に

住む場所 

日本→中国

付き合う人 

日本人→外国人

私は留学において、この3つの要素の変化を実践していたのです。しかし、ただ留学をするだけではこの3つの要素の変化を完璧に実践することはできません。

私個人が思う、ポイントは以下の通りです。

絶対に日本人とつるまない!(留学開始時は特に!)

みんながあなたのように独りぼっちじゃないんですよ。という辛辣な意見を剛速球で投げかけてくれる方。ありがとうございます。

もちろん、全ての方ががボッチではないことは承知です。普通大学生や社会人が留学する場合、日本人の友達や同僚と行きますからね。

しかし、その固定観念は捨てて、留学には一人で行ってください。それだけでOKです。申し込みの方法がわからない場合は、「留学エージェント」の力を借りて申請してください。有料ですが後は自動的に留学へと進みます。

また、留学開始時は特に日本人とつるむのは避けましょう。いつも一緒にいる人が固定されると、留学終了までずーっと外国人と話さないという状況に陥ります。

スマートフォンやパソコンを持っていかない

現代人には厳しいことかもしれませんが、実はこれが一番重要かもしれません。

留学したのに一日3~4時間もスマホでインスタ、ツイッター、ユーチューブを見ていたなら…もうそれは留学とは言えません。人生を変えるつもりで行くのなら…持って行かないでください。自己コントロールが下手な人はなおさらです。

とにかくなるべく早く留学する

「留学にはこのくらいの語学力が必要」「語学の基礎が固まってから行かないと意味がない」という意見はインターネット上でたくさん見られます。が、それはもともとしっかり自分で計画して勉強できる人へ送っているアドバイスなのではないでしょうか。

不真面目な人はまず、日本にいたら真剣に勉強しません。(私がそう)

何故ならそういう人間は不真面目なうえに怠け者だからです。多分隙を見せれば言い訳を語り始めるでしょう。そんな人は外国語を使えないと死ぬ。という状況に早く身を置いて、勉強の集中力を上げるしかないのです。

考えてみてください。異国のローカル食堂で自分の言葉で料理を注文し、ご飯を食べるところを。本当に外国語が必要な状況で外国語を使うと一発で単語や文章を記憶できます。

また、街中を散歩するとそこら中から勉強した単語や文章が飛び込んできます。知らないうちに単語の復習ができるのです。

なので行くと決めたら早くいってください。海外で勉強するのは面白いですよ。

まとめ

大連で大黒山に登ったときに撮影したもの。

今回、

  • 語学レベル0(入門レベル)で留学したらどうなるのか?
  • 実際に留学するまでに何が必要なのか?
  • 留学してからどんな勉強をしたのか?
  • どのくらい中国語が喋れるようになるのか?
  • 留学を成功させるポイントとは何か?

を語らせていただきましたが、お役に立ちましたでしょうか。

万人へおすすめできるHOWTO記事ではなかったかもしれませんが、留学を考えている方は、是非参考にしてみてください。

それでは!

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K

大学卒業後、就職するも挫折し光の速さで退職。失意のどん底の中、藁をもすがる思いで2012年2月中国大連へ1年間語学留学。結果いろいろと救われた。現在は日本で会社員をしている2児の父(80後)。

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