【中国語学習支援の3形態】ティーチング、コンサル、コーチングはどう違う?

中国語コーチング

一般的な中国語教室と、中国語コーチングは何が違うのでしょうか?

中国語の学習支援サービスにおける「コンサル」「コーチング」「ティーチング」の違いは、それぞれの役割・目的・関わり方にあります。以下にわかりやすくまとめます。

中国語学習支援における「コンサル」「コーチング」「ティーチング」の違い

 1. ティーチング(Teaching)

❖ 主な目的:知識やスキルを教えること

  • 役割:先生・講師
  • 対象:「知らない・できない」学習者
  • アプローチ:指導者が主導して、「正しい中国語」や「ルール」「解き方」を教える
    • 文法のルールを解説
    • 発音の矯正
    • HSKの問題の解き方を教える
  • 向いている人:初心者や、知識がまだ少ない人

 2. コーチング(Coaching)

❖ 主な目的:目標達成のために伴走すること 

役割:伴走者・パートナー

  • 対象:「知識はあるけど続かない」「自分でやりきれない」学習者
  • アプローチ:目標設定・スケジュール管理・モチベーションの維持・振り返りなどをサポート
    • 「1日1時間学習する」習慣作りのサポート
    • 目標に合わせた学習計画の作成
    • 定期的なチェックインとフィードバック
  • 向いている人:ある程度勉強法を知っていて、結果を出したい人

 3. コンサル(Consulting)

  • ❖ 主な目的:問題分析と最適な戦略の提案
  • 役割:戦略家・アドバイザー
  • 対象:「何をすればいいかわからない」「勉強してるけど成果が出ない」人
  • アプローチ:現在の課題を分析し、学習の方向性や改善方法を提案
    • 「なぜHSKスコアが伸びないのか」の分析
    • 学習教材や手法の選定
    • 学習スタイルに合ったプラン提案
  • 向いている人:自己流でうまくいっていない人や、改善策を知りたい人

まとめ

🔁 3つの違いをざっくり比較表で

項目 ティーチング コーチング コンサル
主体 教える側 学習者 分析と提案者
方法 知識の伝達 目標達成支援 戦略とアドバイス
文法の解説 学習計画の管理 学習課題の分析
向いている人 初心者 継続が苦手な人 方向性がわからない人

もしあなたが中国語学習支援サービスを受講する立場なら、レベルやニーズに応じて、これらを検討しましょう!

「コーチング」の本質とは?

上記で示した中国語における「コーチング」は、一般的な意味で使われるコーチングと異なるのでは?と思った方もいるかもしれません。

それについて検討します。

「自分の中にある答えを引き出すこと」

本来「コーチング」という概念の中心的な意味は、「自分の中にある答えを引き出すこと」です。

🔍 詳しく言うと…

✅ 1. 答えは相手の中にあるという前提

  • コーチは「答えを教える人」ではありません。
  • クライアント(相手)が自分の中にある価値観、目標、答えに気づけるように問いかけや傾聴を通じてサポートします。

✅ 2. 対等なパートナーシップ

  • コーチは「上から導く存在」ではなく、「横に並ぶ存在」です。
  • 相手を尊重し、信じ、主体性を引き出す関わり方をします。

✅ 3. 変化と行動を促す

  • 気づきを与えるだけでなく、「次にどう動くか」「何を試すか」にも焦点を当てます。
  • 現実を変えるための行動習慣の変化をサポートするのがコーチングの特徴です。

コーチングの核になる3つのキーワード:

キーワード 説明
気づき(Awareness) 今まで気づいていなかった考え方や感情、価値観に目を向けること
選択(Choice) 自分が本当に望む方向を自分で選ぶこと
行動(Action) 現実を変えるための具体的なステップに移すこと
中国語コーチングはコーチングなのか?
 
このように「自分の中にある答えを引き出すこと」という意味で、中国語学習におけるコーチングはコーチングと呼べるのでしょうか?
 
中国語習得を目指すコーチングにおいては、ある程度「こうすべきだ」という道筋があるのが普通です。逆に何もなく、学習者の意見を傾聴しすぎて、効果の出ない勉強をさせてしまっては本末転倒です。
 
なので、中国語学習の方向性は学習コーチがリードして、コーチから学習者への問いかけは、時間の使い方や、精神面のフォローてきな場面に限られるのではないでしょうか。

👤 クライアント:「最近、中国語学習が続かないんです」

🎧 コーチ:「なるほど、それについて、どんなときに『やる気が出ない』と感じますか?」

👤「朝起きてすぐの時間です」

🎧「それを変えるとしたら、どんな方法が考えられそうですか?」

👤「夜に5分だけ次の日の準備をしてみるとか…」

🎧「いいですね!それを試してみたら、どんなことが変わりそうですか?」

👉 このように、「気づき → 選択 → 行動」へとつなげるのがコーチングの流れです。

**
 
おそらく、英語コーチングも含めて、この意義で「コーチング」をしている中国語コーチングのサービスはあまりないでしょう。
 
PaoChaiオンライン中国語コーチングでは、学習戦略についてはコーチが積極的にリードしていきますが、学習者に選択肢を与え、できるだけ学習者に問いかけ、学習者自身で課題を特定し、解決できるような態度でコーチングに向き合っています。
 
アイコン

HARU

兵庫県出身。同志社大学卒業。卒業後、食品メーカーで商品開発や中国事業に携わる。多くのプロジェクトで通訳・翻訳として貢献。自身の躓いた語学経験を多くの学習者に還元したいという想いでPaoChaiで中国語学習コーチとなる。新HSK6級。通訳案内士。好きな言葉は「為せば成る為さねば成らぬ何事も」。趣味は自転車で街を探索すること。温泉めぐり。ランニング。

HARUさんの他の記事を見る