中国語ゼロから蘇州で留学、仕事を経て2年で【ビジネスレベル】まで伸ばせた理由

こんにちは。副業でWebライターとして活動しています柚木です。

私は中国に留学、仕事をして、10年以上滞在した経験があります。中国語はビジネスレベルといえるくらいには身につけたと思います。なお、「ビジネスレベル」とは、ざっくりと通訳を介さなくても中国人相手に商談や交渉ができるレベルを想定しており、私はゼロから約2年くらいでこのレベルに到達しました。

現在は、中国語スキルを活かして日々仕事をしています。最近は中国語スキルを活かして産業翻訳やWebtoon翻訳を中心に、中日翻訳のお仕事を請け負っています。本業でサラリーマンをしつつ、趣味で副業翻訳者として活動していければと考えています。

今回は私が中国語を勉強したきっかけと、今に至るまでの中国語学習について紹介しようと思います。

中国語スキルゼロからビジネスレベルになった秘訣は「覚悟」があったから

「死ぬ気でやれば乗り越えられない壁はない」

精神論ではありませんが、私が中国語スキルを約2年でビジネスレベルにできた秘訣は「覚悟」でした。今まで逃げてばかりの選択だった自分を変えるために中国に渡り、右も左もわからない状態で現地での生活を始めました。

では私が中国語をビジネスレベルまで伸ばせたまでにどのような道をたどってきたのか、少し紹介したいと思います。

中国語の勉強を始めたきっかけ

蘇州の街並み

私が中国語の勉強を始めたきっかけは後ろ向きな理由からでした。2005年当時、大学を中退して実家に寄生しながらフリーターとして過ごしていたころ、私の将来を案じたのか、もともと日中翻訳家として仕事を請け負っていた親のツテを頼りに「中国に行ってみれば?」と声をかけられたことがきっかけになりました。中国語を身に着けて翻訳業を手伝ってほしいという親心もあったかもしれません。

当時、20代前半の私にとって中国は興味をそそる国ではなく、もちろん中国語スキルなんてゼロの状態でした。

ただ、江蘇省の蘇州市に知人がいたというだけで、蘇州大学に留学することを決めたのです。今思えば留学先が上海や北京のような大都市ではなく、日本人の留学生が少ない蘇州でよかったと思っています。

蘇州大学に通った2年間は勉強漬けの日々

蘇州の庭園風景

2005年9月から始まった蘇州大学での留学生活は、中国語を「聞く・読む・話す・書く」の毎日でした。大学の授業はすべて中国語が基本になり、ヨーロッパ出身の生徒のために解説部分を教師(老師)が英語で話すという授業が毎日続きました。

大学生活では日本語を耳にしない日も多く、日中の授業に加え、午後は蘇州大学に通う日本語学科の学生と交換学習をするのが日課でした。週末になれば蘇州にある観光地に足を運ぶ日々。

大学では前期と後期に分かれており、期末に行われる進級テストで特に問題なければ次のクラスに進級できます。休みが多く、サボってばかりの人は本人の希望で同じクラスをまた選択することもできました(本科生ではなく、語学研修性のみ)。ただ、私は早く中国語を身につけたかったので、クラス分けテストを受けて2年間で2回の飛び級をしました。1年目は初級クラスでしたが、2年目の後期には高級クラスで勉強し、2007年7月には当時のHSKで7級を取るほどのレベルになっていました。

蘇州大学を卒業して現地の日系企業に就職

蘇州大学を卒業した2007年8月に、中国人の新社会人たちと一緒に蘇州にある大手日系企業の子会社工場に就職しました。入社式の当日、50人ほどいた周りの新卒者が私服の中、私だけスーツを着てぽつんと会場の席で浮いていたのはいい思い出です。

就職してから商談や交渉など実践の機会が増えてきました。最初は難しかったですが、これまでの勉強の成果もあり徐々に対応できるようになってきました。中国人を相手に、通訳なしで商談と交渉ができるレベルをビジネスレベルとするなら、それくらいのレベルにはなっていました。(もちろん、商談や交渉の内容にもよりますが)ここまで、中国語学習をゼロから開始して約2年くらいです。

新卒で入社した企業で働きながら中国語の勉強を続け、2008年8月に旧HSK8級と高級(筆試と口試)を取得しています。

新卒で入社した会社に3年ほど勤め、日本に帰国する2015年9月までに2回の転職をしました。いろいろな会社で経験を積むことにより、専門用語の習得や会議の逐次通訳、技術資料の翻訳など、社会人経験の中でしか接しない中国語スキルを身につけられたと思います。

日本人の私にとってここが難しかった中国語

ここまで紹介してきたように、背水の陣で中国に行った私には中国語を身に着けるしか生きていく方法がありませんでした。

「ここで逃げたらろくな人生を送れない…」

そんな思いで必死に中国語を勉強しました。そのおかげか、中国にわたって半年程度で日常生活に困ることがないくらいに中国語を話せるようになったのです。

日本人が中国語を学ぶ中で、「発音や四声」が難しいとよく耳にしますが、私は「発音や四声」で苦労しませんでした。どちらかというと「可是」と「但是」の使い分けなど、意味の似ている単語の使い分けに苦労しました。

とはいえ、中国で手に入る参考書は日本人向きではないため、日本人が中国語学習でつまづくポイントを解説した本に助けられました。その中で私がおすすめする本は以下の2冊です。

相原茂 他『Why?にこえたるはじめての中国語の文法書』
郭 春貴『誤用から学ぶ中国語―基礎から応用まで』

この2冊には留学時代に本当に助けられました。中国人の友人に聞いても分からない文法や誤用などが詳しく解説されています。特に『誤用から学ぶ中国語―基礎から応用まで』はHSKの上級レベルを取るために役立ちました。

中国語の勉強を続けられた理由

私が中国の勉強を続けられた理由は、さきほども書いた通り、「もうこれしかない」と自分を追い込んだからです。いままで英語の習得に何度も挑戦してきては挫折を繰り返している私が中国語をあきらめなかったのは、覚悟の強さが違うからだと思います。

日本に帰国して約7年ほど経ちましたが、仕事の中では毎日のように中国語を使っています。ただ、ビジネスで使う中国語は偏っているため、語学スキルを伸ばすという点では、正直なところ頭打ち状態です。むしろ蘇州大学に通っていたころの方が、中国語スキルは高かったように思えます。

「中国語を勉強してよかったか」と聞かれたら?

私の場合、後ろ向きな理由で中国語を勉強したことはすでに紹介しましたが、あのとき中国に行ったからこそ、人生が良い方向に変わったといっても過言ではありません。だから私は「中国語を勉強してよかったか?」と聞かれたら、「よかった」と答えます。

私自身、何度も転職を経験していますが、採用された理由は「中国語の語学スキル」があったからです。それだけ中国語を一定レベル以上で習得している日本人が少ないのが現状です。私自身、留学時代の友人を除けば、ビジネスレベル以上の中国語スキルを習得できた日本人に会ったことがありません。日本語を話せる中国人は国内に多くいますが、中国語を話せる日本人は確かに希少な存在だと言えます。

「語学を身に着けたってAI技術が進歩すれば自動翻訳(通訳)で語学力なんか必要なくなるよ」

と言われていますが、中国語に限らず語学スキルを身につけることで見える景色は大きく違ってきます。

そのため、今後も継続して中国語と母国語である日本語の知識を身に着けていくつもりです。

中国語は誰でも身に着けられる

中国語に限らず、中国という国は日本人にとって身近な存在ではないでしょうか。身の回りには中国製品(made in china)が溢れており、仕事で中国に出張に行ったり、中国人と接したりする人も多いでしょう。

中国語に目を向ければ、「日本」や「中国」など、日本語と同じ漢字が多く使われており、日本人が中国語を習得するにも有利だと言われています。少なくとも欧米諸国の人たちに比べればスタートダッシュを切れる状態にいるのは間違いありません。

正直なところ、大学中退でフリーターとして遊んでいた私でも中国語スキルゼロの状態から約2年でビジネスレベルの中国語が身についたのだから、少し真面目に取り組めば誰でも中国語を身に着けられると思っています。

アイコン

柚木映一

年子姉妹を育てる2児の父。40代。中国江蘇省の蘇州大学卒業。留学と仕事で合計10年、中国(蘇州、上海)に滞在し、2015年帰国。最近は中国語スキルを活かして副業Webライターとして活動中。 請け負う案件は中国語→日本語の産業翻訳がメインで、2022年8月にwebtoon翻訳者デビュー。

柚木映一さんの他の記事を見る